キャッシュフロー計算書で把握できること!

キャッシュフロー計算書は、「貸借対照表」や「損益計算書」と何が違う?

キャッシュフローとは、お金の流れのことをいいます。

キャッシュフロー計算書は、「お金」が何によって増えたか減ったかが分かる資料です。

決算書の貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)を見ただけでは、お金が何によって増減したかは分かりません。

貸借対照表(B/S)の「現金」「預金」勘定はお金のことですが、例えば、3月決算であれば、3月31日時点のいくらあるかという情報のみです。

また、損益計算書(P/L)は、「利益」が何によって増えたか減ったかが分かる資料です。
この「利益」を計算するための「収益」や「費用」はお金の動きとは関係なく計上されます。

ということは損益計算書(P/L)の「利益」と残る「お金」は、一致しません。

「利益」はたくさん出ていても、売掛金が多ければ、その時点での「お金」は少ないということはよくあります。

キャッシュフロー計算書で見えてくるものとは?

キャッシュフロー計算書でお金が何によって増減したかを明らかにすることで、事業の構造を把握することができます。

キャッシュフロー計算書はご商売で生み出したお金で事業を行えているか、金融機関などからの借入に依存しているかが表されます。

「営業活動によるキャッシュフロー」は、本業で得たお金を表します。

「投資活動によるキャッシュフロー」は、建物などの固定資産の購入や売却でお金がどれだけ増えたり減ったりしたかを表します。

「財務活動によるキャッシュフロー」は、借入金による資金調達や返済などでお金がどれだけ増えたり減ったりしたかを表します。

例えば、
営業活動によるキャッシュフローが、+1,000千円
投資活動によるキャッシュフローが、△3,000千円
の場合、

将来の投資のためのお金が、本業で得たお金で賄えていないことになります。

つまり、お金が足りてないということです。

これは事業が、金融機関からの借入に依存しており、事業基盤は脆弱なことを表します。

経営者の多くは、損益計算書(P/L)の「売上高」と「当期利益」しか見ません。

しかし、これだけでは経営判断をする上での情報が少ない場合があります。

そのため、当事務所では必要と思う方には、「キャッシュフロー計算書」を作成して、説明させていただいております。