
所得税の申告義務者は、どちらになるか?
ご家族で仕事をされていると、「確定申告は、いったい誰の名前でするのが正しいの?」と迷われることがありますよね。
専門用語が多くて分かりにくいかと思いますので、ポイントを絞ってご説明しますね。
誰がお店の「事業主」になるの?
税金のルールでは、誰が事業の「事業主」になるかについて、決め方があります。
一番の基本は、「その事業の最終的な舵取りをしているのは誰か?」ということです。
例えば、お店の商品の仕入れを決めたり、販売価格を決めたり、経営方針を最終的に判断したりする人。
いわば、事業の「ハンドル」を握っている人が、その事業の「事業主」になります。
もし、誰が事業主かハッキリしない場合は?
もし、「誰が最終的に決めているか曖昧だなぁ…」という場合は、原則として「家計を一番支えている大黒柱の方」が事業主と見なされます。
ただし、これにはいくつか例外があります。
例えば、大黒柱であるご主人が会社員で、奥様が自分名義で借りた店舗を完全に一人で切り盛りしているような場合は、奥様が事業主となります。
「商品の仕入れや経営の一切を、あなた様ご自身で担当されている」場合
これは、まさに事業の「ハンドル」をしっかりと握り、ご自身の判断で運転されている状態です。
そのため、税務上もあなた様がお店の「事業主」であると判断するのが自然です。
したがって、確定申告は、あなた様ご自身の名義で提出するのが正しいということになります。
【ポイント】
難しく考えずに、「このお店のキャプテンは誰か?」と考えてみてください。
実際に中心となってお店を動かしている方が、申告をする、と覚えておくと分かりやすいかもしれません。