家族(身内)が亡くなった場合に
税務上やるべきことのまとめ!

 

故人の所得税確定申告

家族(身内)が亡くなった場合の税務上やるべきこと亡日の翌日から4カ月以内に確定申告をする必要があります。

通常の確定申告とは期限が異なりますので注意が必要です。なお、公的年金等の収入が400万円以下で、他の所得も20万円以下の場合は、確定申告の必要はありません。

 

 

 

青色申告の承認を受けていた故人の事業を引き継ぐ場合

個人事業でアパート経営やお店を営んでいた故人の事業を引き継ぐ場合、所得税の確定申告をする義務が生じますので、「所得税の青色申告承認申請書」を提出しておけば、特典を受けることができます。

詳しくはこちらをご覧ください。

故人が青色申告の承認を受けていても、その効力が相続人(事業を引き継ぐ人)に引き継がれるわけではありません。相続人(事業を引き継ぐ人)が既に青色申告の承認を受けている場合を除き、「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。

なお、提出期限がありますので注意してください。
故人の死亡日が1月1日~8月31日までの場合・・・死亡日から4カ月以内
故人の死亡日が9月1日~10月31日までの場合・・・その年の12月31日まで
故人の死亡日が11月1日~12月31日までの場合・・・翌年の2月15日まで

相続税の申告および納税

相続税の申告および納税は、死亡日の翌日から10カ月以内に行う必要があります。

なお、土日祝日の場合は、その翌日が期限となります。

地方の両親が他界し、空き家となった実家をどうするか。

実家に移り住まない場合、空き家のまま放置しないようにしましょう。空き家は固定資産税の維持費だけがかかるためです。

空き家に対する規制が強化され、一定条件に該当すると固定資産税の優遇がなくなり、さらに負担が膨らむ恐れが出てきました。詳しくはこちらをご覧ください。

処分は売却か賃貸になりますが、どちらが有利かは一概に言えません。

売却の場合は固定資産税の維持費用の負担がなくなるというメリットがありますが、売却額はそのときの不動産市況に左右されます。

賃貸の場合は実家を手放さずに安定収入を得られるメリットがありますが、固定資産税の維持費用の負担は続き、賃借人が見つからないことも考えられます。

税金については、売却の場合、税金は1回にまとめてかかり実家の購入価格が不明だと売却価格の5%が取得費とみなされ負担は重いものとなります。

ただし相続税を納めた人が売る場合は軽減の特例が使えることもあります。

一方、賃貸の場合、税が毎年の利益にかかりますが、相続税を計算する際の評価額を下げることができます。