マイナス金利でも全ての金利は下がりません!
先日、ある金融機関の融資担当役席の方が「マイナス金利で融資の金利も下がると思う人が多くて困っている」ということをおっしゃられていました。
金融機関の貸し出しは短プラに連動するものが一定割合を占めていると言われています。
その短プラですが、日銀公表の主要行推移を見ると平成21年1月から7年以上、1.475%で据え置かれています。
短プラは金融機関の規模によっても違い、メガバンク⇒地銀⇒信金の順に高くなると言われています。
短プラが変わらない以上、中小企業や小規模企業の借入金利も変わらないのです。
実際、帝国データバンクが5月に公表した調査でも8割の企業がマイナス金利制度の影響がないと回答しています。
大企業ではマイナス金利の恩恵を受けているところもあると思いますが、中小企業や小規模企業はほとんどが変わっていないのです。
住宅ローンでは、逆転現象が起きています。
短プラを基準にする変動金利よりも10年国債を基準にする10年固定型金利の方が低い銀行も数多く出てきました。
従って、マイナス金利だからと言って、全ての金利が下がるわけではないのです。
その基準となる金利が下がるかどうかによるのです。