借金の申し込みよりも取引先との交渉を!

自社の状況を把握し、適正料金もらえる交渉を!

資金繰りに困ってくると、金融機関や身内からの借入れを考える人が多いと思います。

しかし、ご商売の形が変わっていなければ、すぐに次の支払いが出来なくて困ります。
そして、どんどん借金が膨らんでいくのです。

まずは、金融機関に借入れを申し込むのではなく、取引先との交渉をする方が、結果は良くなることがあります。

例えば、
・仕入先に支払いを延ばしてもらう。
・販売先から販売金額の一部を先に振り込んでもらう。
・販売先に値上げの交渉をする。

などです。

しかし、多くの経営者の方が「そんなことをしたら、取引してもらえなくなる」と恐れて、取引先との交渉を全くしないままです。

今まで見てきた中で、多いのが薄利のご商売です。

経営者の1番の関心事は、「売上げ」です。

「売上げ」があるだけで安心していまいがちです。

しかし、ある程度の利益がないことには、借金の返済が出来ませんし、すぐ資金繰りに行き詰まります。

薄利のご商売のままでは、資金繰りに窮するのです。

きちんと交渉をすれば、値上げを受け入れてもらえる事例をたくさん見てきました。

値上げができれば、薄利のご商売から脱します。

実は、自社の状況を経営者自身が理解していないことがよくあるのです。

自社の状況は、取引先が事細かく教えてくれるわけではありません。

そこに難しさがあるのですが、
・取引先に間接的にでも自社の状況をヒアリングする。
・自社で同業他社との比較をする。

などを行い、自社の置かれている状況が有利と確認できれば、「値上げしても大丈夫かもしれない」という自信がでてきます。

例えば、こんなことがありました。
・同業他社よりも精度の高い部品を作っていた。
・同業他社では引き受けられない案件だった。
・同業他社では取り扱っていないサービスだった。

などです。

こういった優位性があるにも関わらず、薄利という事例はたくさんあります。
自社の状況が分かれば、強気で値上げ交渉をすることも考えられるはずです。

自社に優位性がある場合、取引先にとってはかけがえのないものなので、値上げを受け入れてくれるのです。

安易に金融機関や身内からの借金を増やし続けても良いことはありません。

借金漬けの経営は、いずれ行き詰ります。

借入れをすることが全てではなく、他にも選択肢があることをご理解いただければと思います。

利益が増えていけば、資金繰りも楽になっていきます。

借金以外の選択肢を考えることによって、経営が改善することもあるのです。