建物の設計費と監理費の経理処理
建物を建てるときにかかった「設計費」と「監理費」は、どのように経理処理すればよいのでしょうか。
結論からお伝えすると、これらの費用は「建物の取得価額」に含めて、資産として計上するのが原則です。
つまり、建物本体の金額に設計費・監理費を足し合わせて、建物と一緒に減価償却(何年かに分けて少しずつ経費にしていく処理)を行います。
なぜ建物と一緒に計上するのか
税法では、建物などの資産を取得したときの価額には、購入代金だけでなく「その資産を使えるようにするために直接かかった費用」も含めることになっています。
設計費や監理費は、次のような理由から「建物を使えるようにするための費用」にあたります。
・設計費:その建物を建てるために必要な図面を作る費用です。建物がなければ発生しない費用ですので、建物と切り離せないものと考えます。
・監理費:設計図どおりに工事が進んでいるかをチェックする費用です。建物を完成させるために欠かせない工程にかかる費用です。
一括で経費にするとどうなるか
もし設計費や監理費を「支払手数料」などの科目で、支払った年にまとめて経費にしてしまうと、税務調査のときに指摘を受ける可能性があります。
本来は何十年もかけて経費にすべきものを、一度に経費にしてしまうと「利益を少なく見せている」と判断されてしまうからです。
修正申告が必要になることもありますので、ご注意ください。
おすすめの対応方法
処理に迷われている場合は、次のように対応していただくと安心です。
建物の金額に合算する
建物本体の価格に、設計費・監理費を足し合わせてください。
その合計額をもとに、建物の耐用年数に応じて減価償却を行います。
内訳をメモしておく
固定資産の明細に「(内訳)設計監理料 ○○円」と記録しておくと、後から見返したときや、税務調査のときに説明がしやすくなります。
例外:建築を中止した場合
もし設計まで進めたものの、何らかの理由で建築を取りやめた場合は、その設計費用は「中止を決めた年の経費」として処理することができます。
ただし、実際に建物が完成した場合は、やはり建物と一緒に資産計上するのが基本的な考え方です。






