原油相場の下落は、産油国への富の流出が少なくなる!
石油輸出国機構(OPEC)加盟国ベネズエラの石油・鉱物相は、OPECが対策を取らないと「1バレル20ドル半ばに原油価格が下落する」と発言されたそうです。
現在のニューヨークWTI原油先物相場は1バレル40ドル前後で推移。
原油相場が140ドルを超えたのは2008年のこと。その後、上下しましたがこの1年は下落基調です。
私が石油業界にいた1990年代は原油10ドル時代と言われていました。
ガソリンの価格は家計に影響し、2008年当時は原油相場が上がる度に、ガソリンスタンドに長蛇の列ができました。
現在の1バレル40ドル前後から1バレル25ドルに4割近く下落しても日本のガソリン価格は4割の値下げにはなりません。
浜松市内のレギュラーガソリン価格は現在120円前後です。この120円の中には、ガソリン税と言われる揮発油税が53.8円、これに消費税が更に加算され約58円の税金が含まれています。
(揮発油税という税金に消費税という税金をかけるのをTAX on TAXと言い、二重課税で問題だという議論があります)
このように日本のガソリン価格の約半分は税金のため、原油価格の下落がそのままガソリン価格の引き下げにはつながりません。
大幅な下落でなくともガソリン価格の下落は家計にゆとりをもたらすことになり、また、日本全体で見ても産油国への富の流出が少なくなるという意味で喜ばしいことです。
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