
骨髄バンク患者負担金の医療費控除
少しでも金銭的なご負担が軽くなる「医療費控除」という制度について、特に「骨髄バンクへの支払い」に焦点を当ててご説明します。
結論から言うと…骨髄バンクへの支払いも「医療費控除」の対象です!
骨髄移植のあっせんを受けるために、骨髄バンクへ支払う「患者負担金」。
実はこれ、医療費控除の対象になります。
「医療費控除」というのは、すごく簡単に言うと「一年間にたくさん医療費を払った人を、国が税金の面で応援してくれる制度」のことです。
支払った医療費の一部を、その年の所得から差し引くことができるので、結果的に納める税金が安くなる(還付される)可能性があるんです。
なぜ、骨髄バンクへの支払いが「医療費」になるの?
「お医者さんに直接払うお金じゃないのに、どうして?」と不思議に思うかもしれませんね。
これを、「新しいお家を探すとき」に例えてみましょう。
- 病気の治療 = 新しいお家に住むこと(目的)
- お医者さん = 建築士さんや大工さん
- 骨髄バンク = ぴったりの土地を探してくれる不動産屋さん
- 患者負担金 = 不動産屋さんに支払う仲介手数料
お家を建てるには、まず土地がないと始まりませんよね。
それと同じで、白血病などの治療で骨髄移植が必要になった場合、まず自分にピッタリ合うドナーの方を探さなければ、治療そのものを始めることができません。
この「ドナーの方を探す」という、いわば治療のスタート地点に立つための重要なステップを担っているのが骨髄バンクです。
国も、「お医者さんが『この治療に絶対に必要だ』と認めた上で、ドナーを探すために骨髄バンクへ支払うお金は、治療費そのものと同じくらい大切な費用だよね」と考えてくれています。
だから、この患者負担金も、病院の窓口で支払う治療費と同じように「医療費控除」の対象として認めてくれています。
手続きはとっても簡単!この書類を保管しておいて!
医療費控除を受けるために、特別な難しい手続きは必要ありません。
- 骨髄バンクから「登録証明書兼領収書」という大切な書類が発行されます。
- この書類は、確定申告書に添付したり、税務署に提示したりする必要はありません。
- ただし、税務署から問い合わせがあった際に説明できるように、ご自宅で5年間大切に保管しておいてください。
この「登録証明書兼領収書」が、「ちゃんと治療のためにこれだけのお金を支払いましたよ」という公的な証明書になります。
絶対に無くさずに、大切に保管しておいてください。