消費税の軽減税率で一物二価に!
自民党と公明党は12日、消費税軽減税率の対象品目を酒と外食を除く食品全般とすることで合意。
自民党の谷垣幹事長は、線引きの難しさから外食を含めた方がよいという意見でしたが、財源の問題や高級料理店での食事は不適切との理由等から外食を含めないことにしたそうです。
今後の可能性として、例えば、ハンバーガーを店内で食べれば10%、持ち帰りにすれば8%になるとも言われています。
この点に関して、モスフードサービス会長兼社長の桜田厚氏は、「一物二価となれば消費者も混乱するし、現場の作業負担も増える」と懸念を示しています。(12月11日付の日本経済新聞)
同じ商品を同じ店で買っても税率が違うということになれば、お店の運営上、システム対応の負担が大きいのはもちろんのこと、従業員の教育も相当の時間がかかることが想定されます。
また、12月13日付の日本経済新聞では「酒を巡る線引きではビールが10%の対象となるが、ノンアルコール飲料は8%。本みりんは10%だが、みりん風調味料は8%となる。」と紹介しています。
この税率の差は、売れ行きにも影響するのではないでしょうか。
消費税の軽減税率方式は、各種団体や学者の方が反対してきました。
給付方式も含め検討すべきだったと思いますが、軽減税率方式採用で決まった以上、分かりやすく簡素な制度設計にしてもらいたかったです。そういう意味では、外食を含めた方が良かったのはないでしょうか。
今後、詳細を決めていくことになりますが、選挙目当ての妥協の形だけは避けてもらいたいと思います。
元自民党税制調査会会長の柳沢伯夫氏は今回の軽減税率のの決着について「首相官邸主導という名のもとに乱暴な決着」「公
明党の選挙協力を目当てに結論ありきだった」(12月13日付の日本経済新聞)と述べられています。
軽減税率の線引きについては、今回のような決着ではなく、議論を尽くすようにお願いしたいと思います。
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