中国からのデフレ圧力により日本企業の業界再編
機運が高まることも!
そんな中国からのデフレ圧力が高まっています。
19日付の日本経済新聞は「官主導で進める構造転換の圧力が製造業の不振を一段と際立たせているのは確かだ。設備過剰の解消はなかなか進まず、中国国内で余った鉄などは製造コストを下回る安値で世界に出回り、デフレを輸出している。中国の鋼材の海外輸出は15年に初めて1億トンを超えた。市況の悪化に歯止めがかからない悪循環を生んでいる。」としています。
中国には、1,000を超える鉄鋼企業があるそうです。現在でも過剰生産能力があると言われており、中国の景気が減速するとますます生産過剰となり、在庫が積みあがっていくはずです。
これに対し、李克強首相は「強い景気刺激策を打ち出して内需をかさ上げするつもりはない」と発言しています。
中国政府は、2008年のリーマンショック後に4兆元(約57兆円)の超大型景気刺激策を実行しました。
今回、政治はこれを行わないとしており、中国の内需は拡大されません。そうすると輸出に回すしかなく、2016年は前年よりもさらに中国からのデフレが輸出されることになるでしょう。
日本企業への影響は、デフレになれば大企業の賃上げ意欲は弱まるでしょうし、企業数が多い業界は再編機運が高まることも予想されます。