そのリース契約をして本当に大丈夫?

毎月支払えると思っても、大きな負担になることも

何か新しいものを導入するときに現金一括で購入するよりもリースの方が、月々の支払いは少ないため、「大丈夫だろう」と思いがちです。

例えば、複合機。
200万円台のものが5年や6年のリースで月々2万円。

複合機メーカーや代理店の営業マンに勧められて、
「毎月2万円なら負担できるだろうし、コピーや印刷は絶対にするから必要だな。よし!契約しよう」
と安易に考えて契約してしまうことは多々あります。

確かに、「コピーや印刷は絶対に必要」で
「毎月2万円なら支払えそう」です。

しかし、契約をしてしまえば少なくとも毎月2万円は、5年間支払い続けなければなりません。

これは年間24万円の固定費となります。

固定費とは、売り上げの増減に関係なく発生する費用のことです。

売上げがあるときはいいのですが、問題は、売上げが落ちてきたときです。

毎月100万円の利益がある会社が、売り上げ減少により利益がゼロになった場合、固定費の重さを実感します。

年間24万円の固定費を負担するためには、売上げではなく利益で24万円必要になります。

例えば、利益率が10%の会社はこの複合機のために240万円、利益率が5%の会社は480万円も売上げをあげないといけないのです。

売上げを240万円や480万円も多くするのは、大変なことだと誰もが想像できるはずです。

他の選択肢を考えて、比較をする

私はお客様から新規設備等導入のご相談を受けた場合、他の選択肢がないかを考えてもらうようにしています。

複合機の例だと、中古の場合、20万円以下で購入できるものがたくさんあります。
また、新品でも10万円以下の複合機や家庭用プリンターという選択肢もあります。

実際、最新の高性能複合機を導入されても、使いこなしている方は少ないと思います。
ということは、高いお金を払って高性能機を入れる必要はないのです。

売上げ、利益が安定している会社はいいのですが、安定していない会社や創業間もない方は、固定費を増やすことをしてはいけません。

新規に設備や備品を導入する場合、営業マンの勧めるままではなく、一度、売上げや利益も併せて検討してください。