同一労働同一賃金で働く人と会社の成長を!
北欧家具販売のイケア・ジャパンでは、正社員とパートの区別をなくし、週12時間働く人も、フルタイムの人も待遇は平等で全ての従業員に労働時間に応じた給与を支払う制度にしているそうです。(中日新聞1月11日付)
私は様々な職場を経験してきましたが、雇用形態の違いはモチベーションに大きく影響していると感じました。
派遣社員の人がミスをすると「派遣社員の人に責任は問えないから仕方がない」とあきらめる方がいました。
私はそんなことはないと思っています。人の能力は雇用形態に関係ないからです。
私や上司から見て正社員よりも仕事ができる多くの派遣社員の人と一緒に仕事をしてきました。優秀な派遣社員の人には、どこの部署からも来てほしいという、たくさんの要望がありました。
一方、「派遣社員なのに、こんなに仕事を振られるのはおかしい」と簡単な仕事しかしない人もいました。
派遣社員の人から「給与や賞与が私より多い〇〇さんは、ミスばかりするし、直そうとする努力をしないのはおかしい」、「私はいつ切られるか分からないから、転職活動をしている」、「正社員のように昇給するわけではないので、自分のやれる範囲でしか頑張らない」というような意見を聞いてきました。
雇用形態の違いは、正社員、派遣社員(パート、アルバイト含む)間に大きな溝を作っているような気がします。
イケア・ジャパンの人事本部長の泉川氏は、
「働く側は「契約を切られたらどうしよう」と心配になるのが普通です。それではいい仕事ができません。永久にここで働けると思っていただき、会社と労働者の長期的な関係性を保ちたいと考えています」と述べられ、パート従業員も無期雇用にしているとのこと。
また、同一労働同一賃金にした効果として「ポジションによって、やらなければならない仕事は決められていますが、以前は仕事が不十分であっても、現場は「パートだから仕方ない」と見なす雰囲気がありました。
今は全員がコワーカー(ともに働く人)になったので、会社が求める職務水準は同じになりました」と述べられています。
同一労働同一賃金で公正な評価をした方が、人の成長と会社の成長に繋がると思います。