経営者が気を付けるべきことは、
自社の状況を数字で把握すること!
経営者の1番の関心事は「売上げ」
どの経営者の方に聞いても、「売上げ」についてはきちんと答えてくれます。
しかし、それ以外の数字については、答えられる方が少なくなります。
例えば、
「粗利率は何%くらいか」
「金融機関への借金返済は月額いくらで、いつまで続くか」
「毎月、固定費はどのくらいかかっているか」
「毎月のキャッシュフローはプラスになっているかマイナスになっているか」
などです。
これらの数字が分っている経営者の方とそうでない経営者の方では、経営は変わってきます。
例えば、新しく決まった案件の売上げが1,000万円だったとします。
粗利率が5%の場合、
1,000万円×5%=50万円の粗利
粗利率が10%の場合、
1,000万円×10%=100万円の粗利
自社の粗利率を分かっていないと、いくら手元に残るかが分からないまま「1,000万円の売上げ」だけで判断して新規案件を受注してしまいます。
自社の状況によっては、50万円の粗利なら今は止めておこうという判断だってありえます。
例えば、工数が足りず、外注に依頼してしまい、粗利50万円が全て吹っ飛び、その新規案件では赤字になってしまうという例もあります。
自社の「売上げ」以外の数字を把握することが大事!
自社の粗利率や状況を把握していれば、頭の中で次のような計算をした上で、取引先との商談を進めることが出来ます。
「50万円の粗利があれば、仮に自社で出来なくても30万円の外注に依頼すれば、20万円は残るからこの案件は受けよう」
他の例として毎月の借金返済が50万円あって、安定している利益は30万円しかない場合、
①1,000万円の売上げで利益は10万円
②500万円の売上げで利益は30万円
この2つの案件があれば、迷うことなく②の利益が30万円の案件を受注しなければなりません。
ただ単純に売上げを追うだけと売上げ以外の数字が分かって売上げを考えるのでは経営は変わるのです。
①を受注してしまうと忙しいのにちっとも儲からないし、資金繰りの厳しい経営となってしまいます。
だからこそ「売り上げ」以外の数字を把握し、
経営に活かしていくことが大切なのです。