法人実効税率(法人税)を引き下げても中小企業への配慮は必要!

 

自民党、公明党の両党は、法人実効税率を29.97%に引き下げる方針を固めたようです。

この減税に伴い、外形標準課税の拡大が決まっているようですが、それでも財源が足りない見込みとのこと。

このため、減価償却制度の見直し、欠損金の繰越控除制度の見直しも合わせて検討されるようです。

外形標準課税については、当面、資本金1億円以下の中小企業は対象外とのこと。

「欠損金の繰越控除制度」については、中小企業を対象から外すとは現在の段階では報道されていません。
※欠損金の繰越控除とは、税務上、赤字を翌年以降に繰り延べることができ、黒字が出た年度でも、この繰り越した赤字分は、税負担が生じない制度。

複雑な制度をやめ、税率をシンプルに引き下げるというのは賛成です。

しかし、中小企業に負担が少ない制度は残すべきではないでしょうか。

「欠損金の繰越控除制度」は中小企業の約7割が赤字と言われる現状で、利用している中小企業は多いはずです。

中小企業の税負担が増える政策は、赤字企業の更なる資金繰り悪化につながるように思います。