日銀マイナス金利の私たちへの影響は?
日銀は銀行から預かるお金の金利をマイナス金利とする政策を決定しました。
各種メディアは「奇策」「劇薬」などの表現をしています。
マイナス金利とは、お金を預ける方が金利を支払う形になります。
既に欧州では、一部導入しているところがあります。
このマイナス金利政策は、長期金利の低下圧力になると言われており、銀行の企業に対する融資や個人向け住宅ローンの金利が低下するとみられています。
この金利低下により、銀行の利ザヤは縮小し収益力は低下するとの見方から昨日、銀行の株価は大きく下げました。
マイナス金利の私たちへの影響を考えると、
<1、個人や企業の銀行預金>
マイナス金利を先行導入している欧州の一部銀行では、個人の銀行預金にもマイナス金利を導入し、銀行にお金を預けたら金利を取られるところがあります。
しかし、日本では考えにくいと思います。
<2、個人や企業の借入金>
昨日の新発10年国債利回りは0.095%まで低下しました。
このことからも住宅ローンや企業向け融資の金利は、一段と低下するものと思われます。
しかし、これは銀行の収益力が低下し、銀行の財務基盤悪化に繋がります。
そうすると融資に対するリスクが取りにくくなるため、優良な貸出先以外は融資を抑えて、貸し渋りが再燃することも考えら
れます。
また、収益悪化を抑えるために、将来的には貸出金利の引き上げの懸念もあります。
そういう意味では、決して手放しで喜べる政策ではないと思います。
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