借りた土地に会社が建物を新築した場合の役員社宅|家賃の計算方法と注意点

借地の上に建てた役員社宅の家賃計算|土地と建物を分けて考えるポイント

会社が役員のために社宅を用意する方法には、いくつかあります。

一般的なのは、会社がマンションや戸建住宅を借り、その住宅を役員に貸す「借上げ社宅」です。

一方で、次のような形もあります。

土地は地主から会社が借り、建物は会社が建築して所有する

この場合、土地は会社の所有物ではありませんが、建物は会社の資産です。

そのため、土地と建物の両方を会社が所有している社宅とも、土地と建物をまとめて外部から借りている社宅とも、計算方法が異なります。

この記事では、借りた土地に会社が住宅を新築し、その住宅を役員社宅として貸す場合の「賃貸料相当額」について、計算の順番や実務上の注意点を、できるだけ平易な言葉で解説します。
難しく感じる部分も多いテーマですが、順番に確認していけば大丈夫ですので、一緒に見ていきましょう。

なお、この記事は2026年8月5日時点で確認できる国税庁の資料に基づいて作成しています。
実際の適用には、建物の床面積、構造、契約内容、利用状況などに応じた個別の判断が必要です。

役員社宅の「賃貸料相当額」とは

会社が役員に社宅を貸す場合、役員から一定額の家賃を受け取っていれば、原則として社宅の貸与による利益は給与として課税されません。

このとき、税務上受け取ることが必要とされる家賃を「賃貸料相当額」といいます。

簡単にいうと、次のような金額です。

役員社宅として税務上問題が生じないように、会社が役員から受け取っておく家賃

役員から家賃をまったく受け取っていない場合は、原則として賃貸料相当額の全額が役員への給与として課税されます。

また、実際に受け取っている家賃が賃貸料相当額より少ない場合は、原則として、その差額が役員への給与として課税されます。

たとえば、税務上の賃貸料相当額が月額15万円であるにもかかわらず、役員から月額8万円しか受け取っていない場合には、差額の7万円が給与として扱われる可能性があります。

そのため、役員社宅では、「会社がいくら負担しているか」だけでなく、「役員から実際にいくら受け取っているか」が重要です。

最初に確認するのは「小規模住宅」かどうか

借りた土地に会社が建物を建てた場合でも、すぐに土地の賃借料や建物の固定資産税の金額を使って計算するわけではありません。

最初に、その社宅が税務上の「小規模住宅」に該当するかを確認します。

小規模住宅に該当する場合は、この記事の中心となる「土地賃借料の50%」や「建物の12%または10%」による計算ではなく、小規模住宅専用の計算式を使用するためです。

小規模住宅とは、原則として次の住宅をいいます。

・法定耐用年数が30年以下の建物は、床面積が132平方メートル以下であること
・法定耐用年数が30年を超える建物は、床面積が99平方メートル以下であること

「法定耐用年数」とは、税務上、建物の建築費を何年に分けて経費にしていくかを定めた年数のことです。

マンションなどの区分所有建物については、専有部分だけで判定するのではありません。共用部分の床面積を合理的に割り振り、専有部分の床面積に加えて判定します。

小規模住宅に該当する場合の計算

役員社宅が小規模住宅に該当する場合、月額の賃貸料相当額は、原則として次の3つの合計額です。

建物部分は、その年度の建物の固定資産税の課税標準額×0.2%です。

床面積部分は、12円×建物の総床面積÷3.3平方メートルです。

土地部分は、その年度の敷地の固定資産税の課税標準額×0.22%です。

この3つを合計した金額が、1か月当たりの賃貸料相当額となります。

ここで注意したいのは、土地を会社が外部から借りていても、小規模住宅に該当する場合は、原則として小規模住宅用の計算式が優先されることです。

したがって、次のような考え方は正しくありません。

土地を借りているので、必ず地主に支払う地代の50%を役員から受け取る

地代の50%を使う計算は、原則として小規模住宅に該当しない場合に問題となる考え方です。

小規模住宅に該当しない場合は土地と建物を分けて考える

今回の中心となるのは、小規模住宅に該当しない役員社宅です。

土地は会社が地主から借り、建物は会社が建築して所有しています。

そのため、次のように分けて考えます。

・土地部分は、会社が外部から借りている部分として扱います。
・建物部分は、会社が所有している部分として扱います。

国税庁の通達には、家屋だけ、または敷地だけを貸与した場合には、その家屋だけ、または敷地だけについて役員社宅の計算方法を当てはめる、という考え方が示されています。

この考え方を踏まえると、借地上に会社所有の建物を建てた場合も、土地部分と建物部分を、それぞれにふさわしい方法で計算し、最後に合計するという整理の仕方が、実務上広く用いられています。

土地部分の計算方法

土地は会社が地主から借りている部分にあたるため、外部から社宅を借りている場合と同じような考え方で計算します。

具体的には、次のAとBを比較し、金額が大きい方を使用します。

A.会社が地主に支払う年間の土地賃借料の50%

計算式は次のとおりです。

土地の年間賃借料×50%

たとえば、会社が地主に年間180万円の地代を支払っている場合は、次のようになります。

180万円×50%=90万円

B.土地の固定資産税の課税標準額の6%

計算式は次のとおりです。

土地の固定資産税の課税標準額×6%

たとえば、土地について使用する固定資産税の課税標準額が1,200万円である場合は、次のようになります。

1,200万円×6%=72万円

この場合、Aの90万円とBの72万円を比較します。

90万円の方が大きいため、土地部分の年額は90万円です。

月額に直すと、次のようになります。

90万円÷12か月=7万5,000円

つまり、土地部分については、単純に実際の地代の半分だけで決めるのではありません。

「実際の地代の50%」と「固定資産税の課税標準額の6%」を比べ、多い方を使用します。

建物部分の計算方法

建物は会社が建築し、会社が所有しています。

そのため、建物部分は、原則として建物の固定資産税の課税標準額を基に計算します。

法定耐用年数が30年以下の場合は、建物の固定資産税の課税標準額×12%です。

法定耐用年数が30年を超える場合は、建物の固定資産税の課税標準額×10%です。

計算した年額を12か月で割り、月額に直します。

「木造なら12%、木造以外なら10%」とは限らない

国税庁の資料には、「木造家屋」と「木造家屋以外の家屋」という表現が使われることがあります。

ただし、ここでいう区分は、建物の見た目や一般的な呼び方だけで判断するものではありません。

税務上は、次のように整理されています。

・法定耐用年数が30年以下の住宅用建物は、12%を使用します。
・法定耐用年数が30年を超える住宅用建物は、10%を使用します。

そのため、鉄骨造であっても、骨格材の厚さなどによって法定耐用年数が30年以下であれば、12%を使用する場合があります。

反対に、「鉄骨造だから必ず10%」とはいえません。

建物の登記事項証明書、工事請負契約書、設計図書、固定資産台帳などから建物の構造を確認し、税務上の法定耐用年数を判定する必要があります。

土地と建物を合わせた計算式

小規模住宅に該当せず、豪華社宅にも該当しないことを前提とすると、月額の賃貸料相当額は、次のように整理できます。

土地部分は、次のうち多い方です。

土地の年間賃借料×50%

または、土地の固定資産税の課税標準額×6%

建物部分は、法定耐用年数が30年以下の場合、建物の固定資産税の課税標準額×12%です。

法定耐用年数が30年を超える場合は、建物の固定資産税の課税標準額×10%です。

月額賃貸料相当額は、土地部分と建物部分の合計額÷12か月で求めます。

具体例で計算してみましょう

次のような役員社宅を想定します。

土地の年間賃借料は180万円です。

土地の固定資産税の課税標準額は1,200万円です。

建物の固定資産税の課税標準額は1,000万円です。

建物の法定耐用年数は30年以下です。

小規模住宅には該当しません。

豪華社宅にも該当しません。

土地賃借料の50%を計算します。

180万円×50%=90万円

土地の固定資産税の課税標準額の6%を計算します。

1,200万円×6%=72万円

90万円と72万円を比べると、90万円の方が大きいため、土地部分は年額90万円です。

建物部分を計算します。

建物の法定耐用年数が30年以下であるため、12%を使用します。

1,000万円×12%=120万円

建物部分は年額120万円です。

土地と建物を合計します。

土地部分90万円+建物部分120万円=210万円

12か月で割ります。

210万円÷12か月=17万5,000円

この例では、月額の賃貸料相当額は17万5,000円となります。

役員から月額17万5,000円以上の家賃を受け取っていれば、原則として社宅の貸与による給与課税は生じません。

役員から月額10万円しか受け取っていない場合は、原則として差額の7万5,000円が役員への給与として課税されます。

計算に使う「固定資産税の課税標準額」に注意

役員社宅の計算で、特に間違えやすいのが「固定資産税の課税標準額」です。

国税庁は、社宅の賃貸料相当額の計算に使用する固定資産税の課税標準額について、原則として、1月1日現在の固定資産の価格として固定資産課税台帳に登録されたものと説明しています。

これは、次の金額とは異なります。

・土地の購入価格
・建物の建築費
・会社の帳簿価額
・不動産会社の査定額
・相続税の路線価
・実際に納める固定資産税額
・一般市場での売却価格

たとえば、建物を5,000万円で建築したからといって、5,000万円に12%を掛けて計算するわけではありません。

役員社宅の計算では、固定資産課税台帳に登録された価格を確認する必要があります。

課税明細書の「課税標準額」欄をそのまま使うとは限らない

自治体から届く固定資産税の課税明細書には、次のような複数の金額が記載されていることがあります。

・価格
・評価額
・固定資産税課税標準額
・都市計画税課税標準額
・税相当額

特に土地については、住宅用地の特例などにより、「価格」と税額計算に使われる「課税標準額」が異なる場合があります。

そのため、課税明細書に「課税標準額」と書かれている欄を、確認せずそのまま役員社宅の計算に使うのは避けた方が安全です。

国税庁の社宅計算で使用する金額が、明細書のどの欄に当たるのか分からない場合は、土地や建物が所在する市区町村または税理士に確認しましょう。

土地が地主の所有である場合の確認方法

今回のケースでは、土地は地主の所有物です。

そのため、会社に届く固定資産税の課税明細書には、借りている土地の価格が記載されていないのが通常です。

実務上は、地主に次のような資料の提示を依頼することが考えられます。

・固定資産税の課税明細書
・固定資産評価証明書
・固定資産課税台帳の登録価格が分かる資料

ただし、地主の個人情報や、社宅敷地以外の資産に関する情報が含まれることがあります。

必要な部分だけを確認できるよう、あらかじめ使用目的を説明しておくとスムーズです。

一筆の土地の一部だけを借りている場合

地主が所有する一筆の土地のうち、一部分だけを会社が借り、そこに役員社宅を建てている場合があります。

この場合、土地全体の固定資産税の課税標準額を、そのまま社宅の計算に使用するわけではありません。

土地の面積、形状、利用状況などに応じて、社宅の敷地部分に対応する金額を合理的に分ける必要があります。

たとえば、1,000平方メートルの土地のうち、社宅敷地として200平方メートルを借りている場合でも、必ず単純に5分の1にすればよいとは限りません。

道路に面している部分と奥の部分で土地の状況が大きく異なる場合などは、面積以外の事情も考慮する必要があります。

国税庁の通達でも、一筆の土地の一部を貸している場合には、土地の状況に応じて合理的に按分することとされています。

計算根拠を説明できるよう、図面や面積計算書なども保存しておきましょう。

年の途中で新築し、固定資産税の金額がまだない場合

年の途中で建物を新築した場合、役員が入居する時点では、建物の固定資産税の課税標準額がまだ決まっていないことがあります。

このような場合でも、金額が決まるまで役員から家賃を受け取らなくてよいわけではありません。

固定資産税の課税標準額が定められていない場合は、その社宅と状況が似ている住宅についての固定資産税の課税標準額を参考にした価額を基に計算します。

比較する際は、たとえば次のような項目を確認します。

・建物の所在地
・建築時期
・建物の構造
・延べ床面積
・用途
・内装や設備の状況

この場合、会社が都合のよい金額を自由に決めてよいわけではありません。

建築費や帳簿価額をそのまま使うのではなく、どの建物を参考にし、どのような考え方で金額を算定したかを記録しておくことが重要です。

正式な金額が確認できた後は、以後の賃貸料相当額を改めて確認します。

当初使用した見積額との差が大きい場合や、いつから家賃を変更するべきか判断が難しい場合は、税務署または税理士に相談しましょう。

固定資産税の課税標準額が変わった場合

土地や建物の固定資産税の価格は、ずっと同じとは限りません。

国税庁の説明では、土地と家屋の価格は、原則として3年ごとに評価の見直しが行われます。

また、増築や用途変更などによって金額が変わる場合もあります。

固定資産税の課税標準額が改訂された場合は、原則として、改訂後の金額を基に賃貸料相当額を計算し直します。

新しい金額は、原則として、改訂後の課税標準額に係る固定資産税の第1期納期限が属する月の翌月分から使用します。

「20%以内なら再計算しなくてよい」は役員社宅には適用されない

社宅の説明では、次のような取扱いを見かけることがあります。

固定資産税の課税標準額の変更が20%以内なら、家賃を再計算しなくてよい

ただし、この取扱いは使用人、つまり従業員に貸している社宅についての特例です。

役員社宅には、この20%以内の再計算不要の特例は適用されません。

役員社宅について固定資産税の課税標準額が改訂された場合は、原則として賃貸料相当額を計算し直す必要があります。

毎年、固定資産税関係の資料が届いた時点で変更の有無を確認する運用にしておくと安心です。

月の途中で役員が入居した場合

役員が月の途中から社宅に入居する場合、税務上は、その入居日の属する月の翌月分から役員社宅としての賃貸料相当額を計算します。

たとえば、8月15日から役員が社宅に入居した場合は、原則として9月分から役員社宅として計算します。

ただし、実際の入居日と、次の日付が異なることがあります。

・鍵の引渡日
・社宅使用契約の開始日
・引越日
・住民票の異動日

どの日から実際に役員の居住用として使用されているか分かるよう、記録を残しておくことが大切です。

豪華社宅に該当する場合は通常の計算式を使えない

役員社宅が、社会通念上、一般に貸されている住宅とは認められない「豪華社宅」に該当する場合は、これまで説明した固定資産税の課税標準額による計算式を使用できません。

豪華社宅に該当する場合は、その住宅の利用について通常支払うべき使用料や、その他の利用の対価に相当する金額を基に、賃貸料相当額を判断します。

一般の賃貸住宅として貸せる物件であれば、周辺の賃料や不動産会社による賃料査定などが重要な参考資料になります。

床面積が240平方メートルを超えたら自動的に豪華社宅になるのか

床面積が240平方メートルを超えているだけで、自動的に豪華社宅になるわけではありません。

240平方メートルを超える住宅については、次のような事情を総合的に確認します。

・住宅の取得価額
・会社が支払っている賃借料
・内装や外装の状況
・設備の内容
・一般的な役員社宅として貸される住宅といえるか

一方で、床面積が240平方メートル以下であっても、一般住宅には通常設置されていないプールなどの設備がある場合や、役員個人の好みを著しく反映した特別な設備がある場合は、豪華社宅に該当する可能性があります。

借りた土地に会社が注文住宅を建てる場合は、役員個人の希望を強く反映した設計になりやすいため、建築前に確認しておくと安心です。

社宅規程や使用契約書は必ず必要なのか

役員社宅の賃貸料相当額を計算するための直接の要件として、「社宅規程がなければならない」と国税庁の計算式に定められているわけではありません。

また、社宅使用契約書を作っていないことだけで、直ちに賃貸料相当額の計算が認められなくなると決まっているわけでもありません。

ただし、実務上は、次の事項を明確にするため、社宅規程や使用契約書を作成しておくことをおすすめします。

・誰に社宅を貸しているか
・どの物件を貸しているか
・家賃はいくらか
・家賃をいつから受け取るか
・給与天引きにするのか、振込みにするのか
・水道光熱費や駐車場代を誰が負担するか
・退任や退職時にいつまでに退去するか

これらの書類は、計算式そのものではなく、会社と役員の契約関係や、実際に家賃を受け取っていることを説明するための資料として役立ちます。

実務上そろえておきたい資料

役員社宅については、次の資料を整理しておくと安心です。

・土地の賃貸借契約書
・地代の支払額が分かる請求書や通帳
・土地の固定資産課税台帳の登録価格が分かる資料
・建物の固定資産税関係の資料
・建物の登記事項証明書
・建物の構造や床面積が分かる図面
・法定耐用年数の判定資料
・賃貸料相当額の計算書
・社宅規程
・役員との社宅使用契約書
・家賃を給与から控除した記録
・家賃が会社口座に入金された記録

これらがすべて法律上の必須書類というわけではありません。

ただし、税務上の計算根拠と実際の家賃徴収を説明するため、できる範囲で整えておくことが大切です。

よくある間違い

土地の年間賃借料の50%だけで家賃を決めてしまう間違いです。

土地の年間賃借料の50%は、土地部分の計算に使う金額です。

建物部分の金額も加える必要があります。

また、土地部分についても、固定資産税の課税標準額の6%と比較し、多い方を使います。

建物の建築費に12%や10%を掛けてしまう間違いです。

計算に使用するのは、原則として建物の建築費ではありません。

固定資産課税台帳に登録された価格を基に確認します。

鉄骨造なので自動的に10%と判断してしまう間違いです。

建物の構造名だけではなく、税務上の法定耐用年数が30年を超えるかどうかを確認します。

小規模住宅の判定をしていない間違いです。

小規模住宅に該当する場合は、別の計算式が優先されます。

最初に床面積と法定耐用年数を確認しましょう。

賃貸料相当額を計算しただけで、実際に受け取っていない間違いです。

計算書を作成していても、役員から実際に家賃を受け取っていなければ十分ではありません。

給与天引きや銀行振込みなどにより、受取りの記録を残しましょう。

課税明細書の「課税標準額」欄を確認せず使ってしまう間違いです。

国税庁の社宅計算でいう金額と、自治体の課税明細書に記載された各欄の金額が、必ず同じ意味とは限りません。

分からない場合は、自治体や税理士に確認しましょう。

20%以内なら役員社宅も再計算不要と考えてしまう間違いです。

20%以内の再計算不要特例は、使用人社宅についての取扱いです。

役員社宅には適用されません。

まとめ

借りた土地に会社が住宅を新築し、その住宅を役員社宅として貸す場合は、次の順番で確認します。

まず、その住宅が小規模住宅に該当するかを判定します。

小規模住宅に該当する場合は、小規模住宅専用の計算式を使用します。

小規模住宅に該当しない場合は、土地部分と建物部分を分けて計算します。

土地部分は、次のうち多い方です。

土地の年間賃借料×50%

または、土地の固定資産税の課税標準額×6%

建物部分は、法定耐用年数が30年以下の場合、建物の固定資産税の課税標準額×12%です。

法定耐用年数が30年を超える場合は、建物の固定資産税の課税標準額×10%です。

土地部分と建物部分を合計し、12か月で割った金額が月額の賃貸料相当額となります。

ただし、豪華社宅に該当する場合は、この計算式を使用できません。

また、計算に使う固定資産税の課税標準額は、課税明細書の欄を確認せずそのまま転記するのではなく、国税庁の取扱いに合った金額かを確認することが大切です。

年の途中で新築した場合、一筆の土地の一部だけを借りている場合、課税標準額が改訂された場合などは、追加の判断が必要になります。

役員社宅は、正しく運用すれば、会社と役員の双方にとって有効な制度です。

建築後や入居後に慌てて家賃を決めるのではなく、できれば建築前または入居前に、次の事項を確認しておきましょう。

・小規模住宅に該当するか
・豪華社宅に該当しないか
・土地と建物の計算に使う金額はいくらか
・役員から毎月いくら受け取るか
・どのような方法で家賃を徴収するか
・計算根拠をどの資料で残すか

早めに準備しておけば、入居後の家賃変更や、過去の給与課税について心配するリスクを減らせます。

※この記事は2026年8月5日時点で確認できる国税庁の法令、通達および公表資料に基づく一般的な説明です。
実際の税務上の取扱いは、建物の構造、床面積、設備、契約内容、利用状況などによって異なる場合があります。
個別の適用については、所轄税務署にご確認ください。