時間的余裕ができたため、慎重な議論を!

 

安倍首消費税増税延期の正式表明相は昨日、消費税増税を2019年10月まで延期すると正式に表明しました。

多くの中小企業経営者は増税すると景気が悪化すると考えていたため、延期は正しい選択だと思います。

増税までの時間的余裕ができたため、以下の2点を慎重に再議論すべきだと思います。
(1)軽減税率導入
(2)インボイス方式導入
この2点を導入すると消費税の仕組みは抜本的に変わってしまいます。

軽減税率を導入すると以下のような区分になり、管理の手間が相当増えます。
➀5%の経過措置
➁8%の経過措置
➂8%の軽減税率
➃10%の標準税率
「➁」と「➂」は同じ8%でも中身は異なります。この違いについては関連記事をご確認ください。

また、請求書等をインボイス方式に適用させるためにはシステム改修等が伴い、資金負担の増加になります。

消費税はこの10年くらいの改正でどんどん複雑化しました。
税制は公平だけではなく「簡素化」も重要ですが、そのことは隅に追いやられているように思います。
「軽減税率」と「インボイス方式」の導入は今までの何倍も複雑化します。
「軽減税率」については、複雑になりすぎて欧州では失敗という意見が多数あります。

税金を納める人に必要以上の手間を掛けさせることを強いてはならないと思います。
増税までの時間が出来たからこそ、しっかりと議論をし見直していくべきではないでしょうか。