石油業界の健全な発展!
JXホールディングスと東燃ゼネラル石油は3日、経営統合で大筋合意したと発表されました。
売上高で14兆円を超える巨大企業が誕生します。
私が石油業界にいた1990年代は、石油会社(元売り業者)は13社ありました。詳しくは以下の関連記事をご覧ください。
その当時から石油会社の数が多すぎるため、再編が必要と言われていました。
13社もあったので、過当競争で石油製品の価格が下落し、利ざやもどんどん少なくなっていました。
どこかの石油会社(元売り業者)が製油所(工場)の稼働率を上げて、変動費を抑え原価率を下げ、収益の拡大を図る。
しかし、稼働率を上げても販売が大幅に伸びるわけではないので、余剰品としての在庫を安値で自社の系列外に販売する。
系列外仕入れをしたガソリンスタンドは、安値を武器に拡販を行う。
そしてガソリンスタンドの市況が崩れる。
末端の販売価格が崩れると石油会社(元売り業者)の卸値も下げざるをえず、石油業界全体で利ザヤが減少する。石油業界は、長年、これを繰り返してきました。
私の先輩税理士で、私と同じようにガソリンスタンドでの接客経験で自分が磨かれたという方がいらっしゃいました。
石油は基幹産業の一つであり、また、小売りのガソリンスタンドはお客様の層にも偏りがない、とても面白い業界です。
今回の経営統合で、石油会社(元売り業者)は2強時代を迎えます。
石油業界全体が健全な発展をしていければと思います。